2022年シアトル会議

フェローズ・ウィークエンド初日7月28日(木)、USJLPメンバーが阿波踊りを披露し、2022年度デリゲートとフェローや家族がお揃いの法被でポーズをとりました。

日米リーダーシップ・プログラムは今夏ワシントン州シアトル市で第21回となる会議を2年振りに開催し、多くの参加者を得て成功裏のうちに終了しました。この年次会議では2022年度の新デリゲートを迎え入れ、最終の2日間に設けたフェローとの交流の場では総勢100名を超えるUSJLPの活気・熱意にあふれるメンバーが一堂に会しました。2022年のシアトル・プログラムでの示唆に富んだ数々のディスカッション、期間中に築かれた友情関係に、日米のリーダー間で意義深い交流を行うことの重要性とプログラムのミッションを再確認させられました。

2022年会議のプログラムは、42名(日本人22名、米国人20名)のデリゲートの教育、エスノグラフィー、政治学、行政、人権問題、ソーシャル・アドボカシー、軍事・防衛、ジャーナリズム、出版、スポーツ、金融、法律、芸術、音楽、起業、非営利セクター、テクノロジー、医療など、幅広い才能と専門分野を基に構成されました。1週間に亘り日々のディスカッションや合同アクティビティ、シアトル地域ならではのエクスカーションを通じて、多種多様な参加者がお互いへの信頼、敬意、理解を深化させるための場を提供しました。USJLP・2022年参加者の詳細はこちらをご覧ください。

プログラムでのセッションは、日米のデリゲートが自らの専門性や多様な視点から、率直でオープンな対話のために設けられています。1週間のプログラムは、日米両国の国内の課題について議論するパネルディスカッションで幕を開けました。他にもグローバルな文脈での同盟関係や力関係の変化、大量退職やワークスタイル・労働力の未来、Web3の進化に伴う社会的影響、持続可能社会、気候変動への対応、各国のイノベーションの状況など、デリゲートはそれぞれの専門分野からディスカッションに貢献し、さらには、文化、経済、人類のありかた、個人レベルでの課題、リーダーシップなどについてのトークセッションにも参加しました。小グループや1対1のディスカッションの機会が日々設けられ公式セッションで取り上げたアイデアや疑問を、より深く掘り下げました。

シアトル滞在中は、公式なセッションに加え、各日、シアトル市の多様性とアメリカ文化を体験する様々なアクティビティに参加しました。チームビルディングとして「パイクプレイス・マーケットアイアンシェフ料理対決」、歴史あるパナマホテルのガイドツアー、シアトル・マリナーズの試合観戦、ウッディンビル・ワインカントリー訪問、ユニオン湖でのボートやカヤック体験、レーニア山国立公園への日帰り旅行などに参加しました。

7月24日(日)、デリゲートは「アイアンシェフ料理対決」に参加し、4種類の3コース料理50人分をチームに分かれて料理スキルを競い合いました。各チームはパイクプレイス・マーケットでシェフと合流し、買い物とメニューの戦略を練った後(写真上、左)、ユニオン湖畔にあるブルーリボンクッキングでエプロンに着替え料理の腕を競い合った後、クリエイティブで美味しい料理を共に味わい合いました(写真上、右)。

7月26日(火)には、ナショナル・トラストのナショナル・ヒストリック・ランドマークであり、日本人と日系人の強制収容の歴史を伝える生きた博物館であるパナマホテルのプライベートツアー(ホテルオーナーで保存修復家のジャン・ジョンソンさんと)、(上段中央右)シアトルマリナーズ対テキサスレンジャーズの試合観戦(7月25日)、(上段下段右)ウッディンビルのワインカントリーでの夕べ(7月26日)、(上段左)アメリカの夏の風物詩スモアの試食。(上左下)7月27日(水)はレーニア山国立公園を一緒にハイキングし爽快で思い出深い1日となりました。

最終の2日間はデリゲートに2000年からの年次のフェローが加わることで、旧友を温め、また年次を超えた交流から新たな友情も生まれました。本年は56名ものフェローが遠路からシアトルに駆け付けましたが、このことは2000年の第1回シアトル会議以来22年間にわたりUSJLPネットワークが太平洋地域で世代、分野を超えたダイナミックなネット―ワークとして発展してきたことを物語っています。この一週間は、ポップカルチャーミュージアムでのUSJLPメンバーによるライブパフォーマンスと、デリゲートからフェローに移行するセレモニーを以て幕を閉じました。来年7月23日から30日にかけて京都と東京で開催される第22回会議でメンバーは再開すことになります。

7月28日(木)の朝からのフェローズウィークエンドは、フェローにとっては新デリゲートと知り合う機会として、毎年恒例となっています。木曜日のオープニングレセプションでは、デリゲート小山佐知子さん(22,23)の指導による阿波踊りや、ディベート形式のグループディスカッション(上段)など、様々な合同アクティビティが行われました。また、7月29日(金)には、年次混合の小グループでユニオン湖でのボート遊び(上段左下)、7月28日(木)には、五輪アスリートの為末大さん(19,22)によるランニングクリニックなど、メンバー主導のスペシャル企画を楽しみました。

7月29日(金)にはポップカルチャー博物館にて、USJLPメンバーによるライブ、アイシャ・フクシマさん(19,22)による感動のパフォーマンス(上左上)、ジェームス・リントット米日財団会長の司会による2年目デリゲートのフェロー移行セレモニー(上右下)を経て1週間は最高潮を迎えたのでした。

上の写真 7月29日(金)、2022年度デリゲートは、来年の夏に日本での再会に向かって、新たな友情を育み、濃密な1週間の締めくくりとして、ステージに立ちました!(写真右)。

USJLP2022シアトル会議に参加されたデリゲートの声の一部です(敬称略)

「年齢を重ね、リーダーシップを発揮する立場になると、その立場以外の新しい友人を作ることが難しくなりますが、USJLPはそれを与えてくれます。多様な参加者が集まり、多彩なプログラムを通じて交流し、日米のリーダーシップの共通項を学ぶことができる特別なプログラムです。また、最も遠い西洋と東洋の社会・文化の違いを理解することでもあります。加速するデジタル社会で、よりミクロな視点が重視される今、USJLPのように官民ともに対面し、深いコミュニケーションから生まれる共通のチャンネルを持つことに高い価値があるのです。」
- 小山佐知子(USJLP 2022年、2023年)株式会社 青柳 役員 

「USJLPは、私の人生において重要な分岐点なのかもしれません。知的で、情熱的で、親切な、様々な分野の人たちとの出会いを通じ、自分の専門性を再評価し、スキルを向上させるための創造的な新しい方法を模索する必要性に直面しました。物事を実現するためには小さなことに注意を払いながら、大きなことを考えなければならないと思いました。」
- トム・レ(USJLP 2022年、2023年) ポモナカレッジ政治学准教授、明治学院大学PRIME研究所研究員、パシフィックフォーラム非常勤フェロー

「USJLPとは、友情を育み、有意義な会話をすることです。USJLPに参加したことで、日米両国の異なる分野のリーダーたちと学び、経験を共有する機会を得ることで人生はより豊かになりました。他のフェローシップやプログラムと違いUSJLPの特徴は表面的なレベルを超えて参加者と知り合うことができることです。安全な環境の中で、オープンな会話ができる場が提供されています。」
- 中川佐和(USJLP 2019年、2022年)スリーアローズインパクトパートナー創業者兼パートナー

「大学を卒業し、10年近く仕事をしてきた私にとって、USJLPに参加することは、普段のネットワークの外にいる素晴らしい人たちと繋がることができる、とてつもない機会でした。パンデミックの時期には孤立していたため、なおさらです。このプログラムから、より良い人間、より良いアーティスト、そしてより献身的な地球市民になるための新しいアイデアをたくさん得て帰ってきました。まるで1週間でMBAを取得したような気分でした。まだデリゲートとしての経験は半分しか終わっていませんが、USJLPのユニークさは、真に優れた人たちと楽しい時間を過ごせること(通常、そのような人たちに会うときは、あまりリラックスした環境ではありません)、そしてデリゲートの分野が幅広いことだと感じています。」
- チャド・キャノン(USJLP 2022年、2023年)Invisible Sea Productions 作曲家/プロデューサーアジア・アメリカ現代音楽協会(AANMI) 創設者/ディレクター

「USJLPは選ばれた家族です。このプログラムを通じて築いた人間関係は、私の視点を変え、創造性を刺激し、困難な時に私を支えてくれました。日米両国のあらゆる分野の人々とコミュニティを築く機会は、持ち帰るべきインスピレーションや探求すべきコラボレーションのための肥沃な土壌をもたらしてくれます。」
- メリッサ・ボテアック(USJLP 2019年、2022年)ナショナル・ウィメンズ・ロー・センター、ヴァイスプレジデント (所得・育児・早期学習)

「USJLP期間は一年のうちで最も好きな週です。日々の雑念を払い、大好きな2つの国のリーダーたちと意義深い時間を共有できるときです。日本に住んでいた時の最高の経験を再び体験し、個人的・政治的なレベルで両国が互いに関係を持つことの重要性を理解している友人を増やす機会でもあります。」
- マイカ・マーフィ(USJLP 2019年、2022年)米海軍コマンダー、米欧州軍戦略実施部門支局長

「USJLPは、私が人生で本当に大切にしていること、そして私が及ぼしたい変化について、一歩立ち止まって考えるきっかけを与えてくれました。USJLPは自分が前進し続けること、また、深く尊敬し、大切に思っている人々との絆を作り、それを維持することを、大切にするよう私に問いかけてきました。」
- 廣瀬裕子(USJLP 2022年、2023年)国連開発計画政策スペシャリスト(経済復興・企業再生)

「USJLPファミリー"は、まるで大家族のようで、大人になってから参加できた第三のコミュニティーのような気がします。一緒にコラボレーションしたり、飲みに行ったり、話ができるメンバーであるという安心感や信頼感があるのです。会議では、クラスメートと共にそれぞれのストーリーを作り、私はそのストーリーをこれからも紡いでいきます。考え方、生き方、行動、人との関わり方など、全ての参加者から学びました。USJLPは、私を成長させてくれるコミュニティです。今後もUSJLPのコミュニティの成長に貢献してゆきたいです。」
- 西村 邦裕(USJLP 2019年、2022年)株式会社テンクー 代表取締役社長 CEO

「USJLPでの1週間の後、自分の物事の見方が変わってきていることに気づきました。自分の一部が完全に変わったように感じ、それが何であるかを実感するのが楽しみです。デリゲートとフェローから沢山のことを学びました。彼らのビジョン、リーダーシップ、バイタリティ、謙虚さ、そして魅力は並々ならぬものがあります。そして何より、彼らは大きなハートを持った素晴らしい人たちなのです。」
 - 小谷 文子 スメサースト(USJLP 2022年、2023年)Kizuna Across Cultures 同創設者・理事・代表

「USJLPのデリゲートは、優秀、大胆で、共感力があり、好奇心旺盛です。そのような人が40人集まれば、奇跡が起こります。成人してから、これほどの経験をしたことはありません。たった10日共に過ごしただけで、10年来の知り合いのような気がします。これは贈り物であり、生涯を通して持ち続けるものです。」
- カリン・タナベ (USJLP 2019年、2022年)作家、セントマーチンズプレス

「参加当初は不安な気持ちでしたが、参加を通じて新しい家族ができました。USJLPファミリーは、自分がより良いCEOになるためだけでなく、より良き人になるために挑戦させてくれます。最高の時も、最低の時も、互いに助け合う家族であり、私の世界を広げ、物事を前向きにとらえる手助けをしてくれる家族です。USJLPに常に感謝しています。」
- クリスティーナ・チー(USJLP 2022年、2023年)Databento 創業者・CEO